
開催日 | : | 2025年3月18日(火) |
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場所 | : | ステーションコンファレンス万世橋 |
プログラム | : | https://www.multi3.jp/event/250318.html |
2024年10月、生命科学と物質科学の垣根を超えた新たな学際研究領域として、「多プローブ×多対象×多階層のマルチキューブ(M3)構造科学」の確立を目指す「M3構造科学拠点」が発足しました。本拠点は、これまで全く別のカテゴリーであった物質科学と生命科学の壁を、マルチプローブを駆使することで取り払い、対象を生体分子か物質材料を区別することなく、また、高分子か低分子かといったカテゴリーも設けずに、シームレスな構造解析を実現することを最大の特徴としています。タンパク質を中心とする生命分子や生命科学に関する構造研究に強みを持つ大阪大学 蛋白質研究所、量子ビームを複合的に利用する高エネルギー加速器研究機構 構造科学研究拠点である物質構造科学研究所、そして新たな生体材料の開発研究を進める東京科学大学 総合研究院 生体材料工学研究所という得意分野の異なる研究所によって構成されています。
本キックオフシンポジウムは、3研究所のより一層の連携強化と新たな学際領域による共同研究の創出・促進を目的として開催されました。ハイブリッド形式で実施され、会場には60名、オンラインでは約100名の方々にご参加いただきました。
オーガナイザーは、栗栖源嗣教授・北條裕信教授(大阪大学 蛋白質研究所)、千田俊哉教授(KEK 物質構造科学研究所)、影近弘之教授・玉村啓和教授(東京科学大学 総合研究院 生体材料工学研究所)が務めました。
シンポジウムでは生体超分子複合体の構造解析、超高磁場NMRやDNP-固体NMR、クライオ電子顕微鏡、MicroED、ペプチド合成などの最新技術や、マルチプローブによるマルチスケール構造解析の取り組みなど、生命科学から物質構造科学にまたがる多様なトピックについて、合計11件の講演が行われました。各講演後には参加者との活発な質疑応答や意見交換があり、拠点内外の研究者間の連携深化に向けた重要な一歩となりました。
シンポジウム冒頭では、文部科学省 研究振興局 大学研究基盤整備課 課長 柳澤好治氏より、「このような新しい事業は、どの大学等も手探りで行わざるを得ず、採択された大学等による取組の過程や成果は、この事業自体の評価を左右するほどに、極めて大きな意味を持ちます。採択機関である大阪大学蛋白質研究所及び連携機関である各研究所の皆様の取組には、異分野連携のフロンティアとして、最終的な結果のみならず、その試行錯誤の過程も含め、他の大学等に対して多くのノウハウ等の財産と、刺激を与え続ける存在として輝いていただくようお願いいたします。」との力強いご期待をいただきました。本拠点では、この言葉をしっかりと受け止め、研究活動の促進と学際的連携の深化に努めてまいります。